大判例

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東京高等裁判所 昭和42年(う)1731号 判決

被告人 柏茂美

〔抄 録〕

よつて、先ず、所論(一)の点について案ずるに、軽犯罪法第一条第三四号違反の罪の主体は、同号に掲げる広告をした者であつて、それが広告主ないし事業主体であると否とに拘らず、その行為者をいうのである。元来刑罰規定は特段の規定がない限り当該行為者を対象とするものであり、軽犯罪法第一条第三四号に規定せられた違反行為もその行為者を処罰する趣旨であることは、その余の各号違反の罪がいずれもその行為者を処罰の対象としていることに鑑み自ら明らかであり、所論のように広告主ないし事業主体でないからといつて現実に違反行為をした者を犯罪の主体でないとして処罰しないということではない。本件において、被告人は原判示東一産業株式会社の従業員として社長の指示に従つて行動したものであることは所論のとおであるが、本件の違反行為を実行したものであるから、軽犯罪法違反の罪の責を負うべきことはいうを俟たないところである。

(松本 山岸 石渡)

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